ロンドン ミュージカル/舞台

画家シャガールの愛の物語「ヴィテブスクの空飛ぶ恋人たち」

The-Flying-Lovers-of-Vitebsk

Contents

The Flying Lovers of Vitebsk @ Wilton’s Music Hall

ヴィテブスク出身、20世紀を代表する画家であるマルク・シャガールと、その妻ベラの物語。

ブリストルで上演され、グローブシアターをはじめとしたイギリス各地でツアーを行なっています。また、このサイトで、度々登場するエマライス監督作品でもあります。

会場

ウィルトンミュージックホールは、ロンドン塔の真横に出るタワーヒル駅が最寄駅。
オープン当時、物議を醸したJack the ripper Musesum (切り裂きジャック博物館)のすぐ近くです。

劇場の周りは、あまりレストランがないので、別の場所で食事を済ませて行った方が良いかもしれません。タワーヒル駅の近くですと、St Katharine Docks Marinaにレストランが集まっています。

1859年にオープンしイギリス指定建造物2級にも指定されているウィルトンミュージックホールは、雰囲気があって訪れるだけでも価値があります。

あらすじ

シャガールは1910年パリに赴き、5年間の滞在の後、故郷へ戻る。この最初のパリ時代の作品にはキュビスムの影響が見られる。1915年に母が病死。同年にベラと結婚。10月革命(1917年)後のロシアでしばらく生活するが、1922年、故郷に見切りをつけ、ベルリンを経由して1923年にはふたたびパリへ戻る。ロシア時代のシャガールはロシア・アヴァンギャルドに参加して構成主義の影響の濃い作品、デザイン的作品を制作したが、出国後の作品は「愛」の方への傾斜が認められる。1941年、第二次世界大戦の勃発を受け、ナチスの迫害を避けてアメリカへ亡命した。なお、同郷人で最初の妻ベラ・ローゼンフェルトは1944年にアメリカで病死した。

ヴィテブスク(ヴィーツェプスク)はベラルーシの都市で、当時はロシア領であったシャガールの故郷。

ロシア系ユダヤ人だったシャガールが、戦争に翻弄されながら画家として妻のベラと共に生きた人生を描くオリジナル作品です。

私の評価

満足度★★★★
英語の難易度★★

正直、最初プロモーション用のビデオを見た時は「どうかな〜?」と、半信半疑でしたが予想していた内容の何十倍も良い作品でした。

パペットの登場するミュージカル「笑う男」と同じく、ブリストル オールドヴィックの作品なのでテイストは似ていますが、ミュージカルというより歌のあるお芝居という感じです。

役者2名、バンド兼、歌の2名の4名のみで、セットチェンジはありませんが、小道具の使い方がうまく、想像力を掻き立てる作品でした。
シャガールの作品に出てくるアイテムやカラフルな色使い、ユダヤ系/ロシア系の音楽も物語にマッチしていて良かったです。

そして、夫婦の絆について考えさせられました。

英語は、シャガールの人生について事前に少し調べておくと、もっと分かりやすいと思います。
ちなみにシャガール役の役者さんは、更にコメディ要素の強いミュージカル「匿名レンアイ相談所」にも出演されていた方でした。

チケットの取り方

公式サイトにて購入可能。特に割引はありませんが、比較的安価な料金設定です。

2018年2月10日まで公演中。

ウィルトンミュージックホールでの公演を見逃しても大丈夫!イギリス国内のツアー(アメリカも!)は、2018年6月まで続きます。