HANGMEN @ Wyndhams Theatre
オリビエとアカデミー受賞者で、アイルランド人劇作家マーティン・マクドナーによるウエストエンド最新作です。
日本でも公演された「ピローマン」より10年以上間が空いていますが、「ハングメン」でも「ピローマン」同様のブラックユーモアは健在です。
開始5分でいきなり亡くなる方がいて、あまりのスピーディーで衝撃的な展開について行くのに苦労させられます。
まず、主人公(ハリー)がイングランドで2番目に有名な絞首刑執行人という設定から、かなりぶっとんでいると感じると思いますが、それがコメディの訳が無い!と思ってしまうのですが、実は会場では2-3分に1回は大爆笑が起きるという、いかにもイギリス人が好みそうなブラックコメディです。
このお芝居を見て、大爆笑出来たらあなたも心はイギリス人!
会場
ウィンダムシアターは、レスタースクエア駅からすぐ近く。
チャイナタウンからも近いので、観劇の後に中華料理というコースもオススメです!
あらすじ
舞台は、イングランド北部。
妻とパブを経営しているハリーは、死刑執行のレバーではなく、パブでドラフトビールを注ぐレバーを引いていて、いかにもイギリスらしい地元のおじさん常連客が毎日やって来ては他愛のない話を繰り広げています。
1965年のある日、イギリスで絞首刑制度が廃止され、絞首刑執行人のハリーの元へレポーターたちが訪れます。
同じくして、ロンドンからやって来たという、ちょっといけ好かない青年(ムーニー)がパブに現れます。ハリーの気づかないところで、ハリーの娘(シャーリー)と良い感じになっていきます。
そして、その翌日にシャーリーが失踪し…。まさか、いきなり現れたムーニーと関係があるのではないか?
全然戻らない娘は、まさかムーニーに…?死刑執行が違法になったイギリスで(ここがポイント)ハリーは、一体どうするのか?
私の評価
満足度★★★★
英語の難易度★★★★
言葉で畳みかけて笑いを取っていくスタイルなので、正直、英語が分からないとかなり厳しいです。私自身も、お恥ずかしながら何割理解できたのか…という感じです。
「ピローマン」も何度も何度も読み込んで、ようやく深い意味を理解出来た感があったので「ハングメン」も、一度で理解できる様な内容ではないと感じました。
あと、ダークなギャグで笑えるセンスも必須です。(人種差別、性差別は当たり前。おまけに罵り言葉満載です)
オリビエ賞も受賞し、イギリス人にはすこぶる評判がいい「ハングメン」。
チケットの取り方
比較的安い当日チケットがTKTSで購入出来る可能性が高いです。
ロンドンで一度見て、日本に帰ってから「ナショナル・シアター・ライブ」で見てみるのも良いかもしれません。
どんな風に訳されるのかも、翻訳家の方の力量が試されますね。日本でも観てみたいです。