The Dazzle @ Found111
「007 スペクター」への出演や「BBC シャーロック」のモリアーティー役でお馴染みになった俳優アンドリュー・スコット主演のオフ・ウエストエンド3人芝居「ザ・ダズル」。
トニー賞 受賞の劇作家リチャード・グリーンバーグのUKプレミア作品です。(アメリカでは2002年に上演)
会場
トッテナムコートロード駅からほど近い、元々セントラルセントマーチンズ(アートカレッジ)の校舎であった場所を、一時的にシアタースペースFound111として利用。
毎回132名しか収容できない小さなスペースで、上演中に客席で咳き込むと目立ってしまうくらいの距離感。どこかの家の屋根裏で行われている秘密のショーという雰囲気です。
あらすじ
裕福な家庭で生まれたピアニストと弁護士の兄弟が、1909年ごろから38年間マンハッタンのお屋敷で引きこもり、最終的に136トンものゴミを貯めた屋敷の中で亡くなったという、実在したコリヤー兄弟(変人兄弟とも言われているそうです)と、そこに訪れたある女性を巡る兄弟愛と恋愛が複雑に絡むお芝居。
ゴミ屋敷という設定から、セットとしての小道具の設置が大変そう…。
休憩時間も小さいなステージなのに、ステージマネージャーの方々が3名がかりで一生懸命セットしていて、役者さんたちも、足場がほとんどない狭いスペースで家具に登ったり、小物を出したり入れたりとセットで遊んでいる感じがまた良かったです。
途中、とあるキャラクターが脱ぐシーンがあるのですが、観客とのあの距離感で脱げるのは役者魂を感じました。
イギリスのメディアや批評家たちからも、評判も良い作品です。
私の評価
満足度 ★★★
英語難易度 ★★★
弟役のデイヴィッド・ドーソンさんの演技がとても切なくて、彼にシンパシーを感じつつ、とっても悲しい気持ちで「ザ・ダズル」を見終えました。
小さい劇場スペースで役者さんたちへの距離が近く、表情までしっかり見えるのでセリフは多いですが、内容は比較的理解しやすいかと思います。
休憩を挟む2時間20分ですが、役者さんの息遣いまで伝わってくる様な息苦しさを感じる切迫感のある作品でした。
チケットの取り方
SOHOシアターから購入。
公開前は、1枚10ポンドで限定数のチケットも販売していて、太っ腹!の作品だったのですが、残念ながら、全日程ソールドアウトです。
どうしても見たい方は、キャンセルが出ないか日々SOHOシアターのホームページをチェックしましょう。